頭に柿の木

昔大好きだった日本の昔話の中でも、
特に特に好きな話が、「頭に柿の木」。
もう「これでもかっ」てな世界に類を見ない
奇想天外な発想の話だし、
当時読んでいた絵本の
ヘタウマっぽい墨絵のような挿絵も
味があって、すんごく好きだった。

この話には、幾つかのバリエーションがあるようだが、
私の読んでいたものは、
山形県の庄内地方の民話とあり、
二人の床屋が腕試しをした際、
一方が謝って相手の頭をバックリ剃刀で裂いてしまい、
何故かその傷口に、近くに成っていた
熟れた柿の実をビチッと埋め込んで逃げ去ると言うもの。

一方、「まんが日本昔ばなし」の「頭に柿の木」は、
群馬県の民話で、ぐうたらな呑み助が、
苦労せずに安穏と暮らすと言うもの。
日本の民話の主人公の多くは、正直な働き者で、
実際これが長年日本人の美徳とされて来たが、
その反対に、怠け者が類稀な幸運を掴む民話も少なくない。
ただし、このMNMB版「頭に柿の木」の場合、
一般的には定番過ぎるオチが意外に「意外」で、
何やらホッとしなくもない(笑)。

大まかにこの話には、床屋バージョンと
飲んべいバージョンが存在するようだが、

1.一晩で頭に柿の木が生え実が鈴なり、
2.珍しい柿なので人気で一儲けするが、
3.やっかまれて切られ、
4.その切り株にキノコがどっさり生え、
5.珍しいキノコなので人気で一儲けするが、
6.やっかまれて切り株を掘られ、
7.その窪みに水が溜まり魚が沢山住み着き、
8.珍しい魚なので人気で一儲けする

…と言う話の展開は共通する。
一体人の頭を何だと思っているんだ!
(そして、そういう得体の知れないものを
喜んで買って食べるほうも食べるほうだ)と
子供ながら思っていたが、大のお気に入りだった。

この他にも、「たにし長者」とか「屁こき嫁」とか、
外国人に説明すると、物凄く独特な発想で大ウケする。
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by piyoyonyonyon | 2013-02-11 15:08


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