イギリスの古物番組1 「アンティーク・ロードショー」

イギリスには、驚く程沢山の古物お宝番組が存在する。
古物お宝番組…、すなわち日本の
「開運!何でも鑑定団」的な番組だ。
余りテレビを見ない私だけど、
テレビをつける度に、
ほとんどどれかの古物番組に当たる。
私が見るのはもっぱらBBCが多いが、
民放局にも幾つか存在するものと思われる。

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その数多くの古物番組の頂点に輝くのが、
「アンティーク・ロードショー(略してAR)」だ。
BBCの顔的な老舗人気番組の一つでもある。
日本のケーブル・テレビでも
字幕付で放送していたのを、時折見ていた。

内容は、大抵城やお屋敷やホールなどの
歴史的な建物や庭園で(ナショナルトラストの場所も多い)、
一般人がお宝を持ち寄り、
プロの骨董鑑定士と一対一で
(その周りを観客が取り囲んでいる)、
手に入れた経緯や思い出などを語り、
続いて鑑定士が製品について説明し、
最後に相場価格を告げるもの。
至ってシンプルで無駄が無い分、
最も教養と品度が高い古物番組。

大きな絵画や家具等も登場するので、
個人で会場まで運び込むのが大変そうだと思っていたが、
ブライトンで公開録画が開催された際、
事前(約2ヶ月前)に広告が地元新聞に掲載された。
それに寄れば、鑑定希望者は前以って写真を送り、
番組側から興味があるとコンタクトが来れば
(つまり予選通過)、
大きなものは運搬して貰えるらしい。

基本的に価値の高いものしか紹介せず、
ガッカリは一切無し。
大抵推定価値5万円以上のものばかり。
そのお宝も、先祖伝来品もあれば、
アンティーク・ショップでそれなりの値段で購入したものから、
カーブーツセールでコイン数枚で
手に入れたものまで登場する。

普段は骨董と呼ばれる高級品には興味の無い私だが、
昔ならではの面白いアイテムやデザインを見たり、
説明を聞くのは為になるし楽しい。
その分野に詳しい鑑定士が付く訳だが、
東洋の陶器の専門家であれば
バックスタンプの漢字が読めたり、
銀器であればホルマークの知識はさすがに完璧だ。
特に興味深いのは、毎回と言って良い程、
この番組で日本の骨董品が紹介されること。
日本の古い美術品の素晴らしさを再認識する。

夏休みには、このARの
子供版が放送されることもある。
お宝持ち寄りの鑑定希望者が皆子供。
昔の絵葉書やトレーディング・カード等、
子供のお小遣いでコツコツ集められる
子供らしい微笑ましいアイテムが多いが、
自由時間はたっぷりあるし(日本の子供と違って)、
子供だから凝り易い為か、イギリス人の血なのか、
数的には圧倒されるコレクションが登場したりする。
また、子供ならでは独特の着眼点で
集めたものも面白い。

子供ARに限らず、一つ一つはそれ程価値がなくとも、
一まとまりとなると、驚くほどの価値が出ることが多い。

この番組の再放送は、
「ビンテージ・アンティーク・ロードショー」と呼ばれる。

こういった古物番組がイギリスには沢山あるのだが、
登場するのは参加者も鑑定士も観客も、
ほとんど生粋のイギリス人だけで
(一人だけ黒人の鑑定士は記憶に残っているが)、
あれだけこの国に沢山住んでいる
有色人種や東欧人が登場することは滅多に無い。
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by piyoyonyonyon | 2013-10-12 15:06


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