私の好きな大河ドラマ 「毛利元就」編

この1997年度の大河も、地味と言えば地味。
何せ舞台は全編中国地方オンリーで、
中央政権に関してはほとんど登場しない。
ドラマや小説で描かれる毛利家と言えば、
幕末の長州藩か、または関が原に参戦した、
元就の孫の輝元のほうが、
メディア登場回数は圧倒的に多いだろう。
戦国時代と言えば信長、秀吉、家康。
幕末と言えば竜馬か新選組を期待している
多くの大河ドラマ・ファンにとっては、
かなり味気なかったであろうと想像出来る。

でもだからこそ、それまで余り触れることのなかった
ローカルな歴史を知ることが出来て
私には新鮮なドラマだった。
本を読んでも、中国地方の国人勢力や
婚姻関係等は、中々頭に入って来なかったから(笑)。
また、戦国時代の前期は、
主従関係が非常に不安定で、家臣と言えど
全く油断ならなかった様子も興味深かった。

主題的には地味とは言え、大河としては破格に
全体的にカラッと明るいドラマだった
と言う印象が残っている。
勿論、戦国と言う怒涛の時代ならではの
苦難や悲劇も沢山登場するのだが、
多くの登場人物が個性豊かで、
生き生きと描かれていた。

主人公の毛利元就からして、
戦国武将らしからぬ「愚痴っぽい」と言う
(残された自筆書簡から事実らしい)、
現代人でも感情移入し易い、
人間臭いキャラクターだった。

元就に敵方から嫁ぐ美伊の方(富田靖子)も、
婚礼の晩に敵意のないことを証明する為自ら全裸になり、
びびった元就に平手打ちを食わせ、
初夜を崩壊させる強烈な奥方役だ。
それでも二人は、後に鴛鴦夫婦となった。

それ以外にも、政略結婚が当たり前の戦国時代には珍しく、
仲の良い夫婦が多く登場し、
ホームドラマ的な要素が強かったのも、
根明ドラマの一因かも。

特に女性キャラが魅力的で、
元就の育ての母である、
始終テンションの高い「杉様」を演じる松坂慶子は、
これ以上ない程ハマリ役だった。

配役に関して言えば、
歌舞伎役者やジャニタレが登場するのは
大河ドラマの定番だが、
主人公の少年時代をV6の森田剛、
その成長後を中村橋之助が演じ、
そりゃ無理があり過ぎるだろうとは感じた。
(森田剛は、孫の輝元役も演じている)

ついでに、不幸な同母兄役で渡部篤郎が、
異母弟役で西島秀俊が出演している。

歴史小説に限って言うと、
男性作家の書いたものは(描いた時代が古いと特に)、
どうも解釈や心理描写に納得の行かない点が多く、
永井路子や杉本苑子の作品を好んで読んでいた。
「毛利元就」は、原作がその永井路子で、
脚本が内舘牧子と言う、
女性コンビの大河ドラマだった。
私が素直に楽しめた理由が、
その辺にもあるのかも知れない。
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by piyoyonyonyon | 2014-06-22 15:05


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