ぶっ飛び過ぎたビーチ・コーミング

サフォーク州の海岸線に
「Dunwich ダンウィッチ」と言う場所があり、
今は人口100人に満たない小さな村だが、
サクソン時代には小王国の首都であり、
中世の時代には英国最大級の国際貿易都市だった。
その規模は、14世紀のロンドンに
匹敵する程だったそうだから驚きだ。

港町なので、当然海辺に築かれていたが、
大嵐の度に、津波のような高波に襲われ、
やがて人々に捨てられ廃墟となった。

元々非常に脆い土壌で、どんどん波に削られて、
当時の都市の面積の半分も、現在は残っていない。
削られた崖の上に、僅かに遺跡があるのみ。
19世紀には存在した教会跡も(写真が残っている)、
土地と共に崩れ落ち、波の下に消えた。

しかしヴィクトリア時代には、
この崖下の浜辺は大人気で、観光客で溢れていた。
海水浴でも日光浴の為でもない。
目的はビーチ・コーミングだ。

教会が波に崩れて行ったのと同時に、
教会の周囲の墓地も崩れ、波に飲まれた。
海岸には、その墓地から流れ出た人骨を拾う人で、
いっぱいだったらしい…。

もし、当時の優雅なドレスに身を包んだ御婦人に、
「あの…、それ楽しいんですか?」と
インタビュー出来る機会があったとしたら、
「あらだって、有名なドーセット州の
ジュラシック海岸の化石だって、
死骸と言えば死骸で一緒でしょ。
それと同じじゃありませんこと?」と
答えるのかなあ…。
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by piyoyonyonyon | 2014-11-02 15:01


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