2013年 02月 21日 ( 1 )

名前の流行

何処の国にも、命名の人気の移り変わりはある。
それは、世相や価値観の変化を反映する。

イギリスでは、近年「モハメド」とか「ムハマッド」
と言う男子名がトップ20入りしたらしい。
疑う余地無く、イスラム教徒の増加を意味している。

元来キリスト教の国々では、洗礼名を付けるのが常であり、
今でも「名前の日」の習慣の大切にしている国があるように、
その種類はかなり限られていた。
しかし、「うちの子は絶対特別なんだから、
そんな在り来たりな名前はイヤ!」と親が考えるのは、
現在多くの国に見られる傾向かも知れない。

数年前に、夫の親友に次女が産まれ、
「フランチェスカ」と名付けられた。
まるでルネッサンスの、イタリアの貴族のような名前!
因みに長女は、極普通に「オリヴィア」である。
夫の話では、現在イギリスでは、
こんないかにも由緒ありそうに聞こえる、
言わば仰々しい「エセ金持ち名前」
(発言に絶対悪意と軽蔑有り)が人気なのだそうだ。
そう言えば、「イソベル」と言う名前の女の子も
何度か見掛けたことがある。
元々「イソベル」や「イザベル」は
エリザベスのスペイン語読みで、本来イギリスでは
「エリザベス」と名付けるのが普通である。
でも、わざわざ外国語風にするのが流行りらしい。
一瞬フランス人か?と思える名前を付けるのも、
イギリスでは昔から良くあるようだ。

非常勤教師をしている義妹の話だと、
最近のイギリスの女の子の名前では、
古風な名前がリバイバルしているらしい。
例えば、「デイジー」や「メイ」は
一度は廃れ掛けた名前であったが、
その二つを組合わせて、「デイジー・メイ」等の
名前の女の子が増えて来ているそうである。
日本人の私が聞いても、親の愛情がヒシヒシと伝わる
中々可愛い名前だと思う。
一方男の子の名前には、「メルセデス」など
思いっ切りバカっぽい名前も出て来ているそうだ。

ハンガリーの友人の話だと、近年ハンガリーでは、
ブラジルのソープ・オペラ(昼メロ)人気の影響で、
ポルトガル語の命名が急増しているらしい。
つまりハンガリーで、「ゴンザレス」とか言う
名前の男の子を普通に見掛けるそうだ。
更に友人は、「ただしそういう名前を付けたがるのは、
主にジプシーや貧困層だけど」と付け加えた。

何処の国でもそうだが、
余りに流行に影響された名前を子供に付けるのは、
決して頭が良い人達の行動とは思えない…。
特別で珍しい名前を、と思うあまり、
子供にとんでもなくヘンな名前を付けた場合、
親の常識が疑われるのは当たり前で、
議論の課題にするまでもないと思う。
そんな奇天烈で頓珍漢な名前を目にすると、
国の文化がギシギシと壊れていくのを感じ、ドッと疲れる。
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by piyoyonyonyon | 2013-02-21 15:09