最強のトールペイント、究極のフォークロア

オーストリアの人気の景勝地、
ザルツカンマーグート地方の最奥に、
「Hallstatt ハルシュタット」と言う名の村がある。

c0240195_12389.jpg

オーストリア観光を代表する絶景の一つであり、
世界で最も美しい湖畔の村とも言われている。
氷河湖とアルプスの絶壁の岩肌に挟まれた狭い土地に、
昔ながらの木造の家が崖にへばりつく様に建っており、
その景観は本当にドラマティック。
ユネスコ世界遺産にも登録されている。
そんな山奥なのに、先史時代には塩鉱で栄えていたそうだ。
一生に一度は実際訪れる価値のある村と言ったら、
多分こんな村のことだろう。
(因みに近年中国で、この村のバッタもんを自国に作って、
住宅地として売り出しているらしい。
恐るべし! 中国人のセンス)

そんな御伽の国のような風景の村にも、
実際住んでいる人がいるからには、
住民の通う教区教会がある。
その墓地の奥に、入場料100円程度を払って入る、
小さなお堂のような建物がある。
何故この小さな建物に、多くの観光客が、
わざわざお金を払ってまで入るのか。
覗いてみて納得。---納骨堂だったのだ。

何せ狭い狭い土地なので、
例え村民数が僅かでも、
墓地はあっと言う間に満杯になってしまう。
カソリック国だから、恐らく今でも
土葬オンリーなのだろう。

そこで、確か100年毎位に、
墓地を掘り返してリニューアルをする。
掘り返した遺骨は、骨壷などには入れずに、
そのまま納骨堂に並べて保存する。
ただ、アイデンティティははっきりと
残さなければならない為、
頭蓋骨に氏名や没年等を記す。
それがいつ頃からか、
単に文字だけでは寂しいとでも思ったのか、
花だの葉っぱだの、フォークロアな
トールペイントが施されるようになった。

c0240195_123448.jpg

因みに、ハルシュタットまで行かなくとも、
ウィーンの自然史博物館でも
幾つかのトールペイント頭蓋骨が展示されている。
[PR]
by piyoyonyonyon | 2014-10-28 15:10


<< チェコの骸骨教会 退屈な食文化の国 >>