猫のダイエット

実を言うと、猫のダイエットには、
もうつくづくウンザリしている。

昨年一月の猫の健康診断で、
ポコもトラも太り過ぎで
要食事制限と獣医から勧告された。
ポコよりトラのほうが体重は軽かったが、
骨格自体がポコより小さい為、
寄り肥満が深刻と言われていた。

また、二匹とも歯の健康の為、
ウェット・フード(缶詰やパウチ)は止めて、
ドライ・フードのみ与えるように言われた。
それで、昨年一月から、
ほとんどカリカリのみの食事に切り替え、
与える回数も減らしていた。

水を余り飲まない去勢済みの雄猫の場合、
ドライ・フードだけを与えると、
尿石症に掛かるリスクはあるが、
とらじは水を良く飲む猫だったから、
大丈夫なように思われた。

ポコは元々ロイヤルカナンの
高級なデンタル・カリカリの大好きだが、
ウェット・フードが好きなトラからは、
このダイエットには散々苦情が出た。
実際、食事量が減ったと思う。

それでも続け、昨年12月頭に、
とらじの体重が明らかに軽くなったことに気付き、
とうとうダイエットが功を成した、と喜んだら、
…実はトラは末期の腎臓病なのが発覚し、
最早安楽死をさせるしかなかった。

多分生まれつき腎臓が弱く、
それがダイエットのせいで
悪化した確証は何処にもないのだが、
もしかしたら、食事を変えたことが、
トラの多大なストレスになったり、
やはり何らかの病気の要因になったのでは、
と言う疑いも拭い切れない。
こんなことになると分かっていたら、
せめて元気な内に、好きな物を
思う存分食べさせてやりたかったと後悔した。
少なくとも、無理矢理ダイエットなんて
させていなかったら、体重が減った異変に、
もっと早く気付いていたかも知れない。

カナンが亡くなった時、姉も同じように後悔した。
もしかしたら、ダイエットをさせたせいで、
免疫力が落ちて、先天的なウィルス性の病気が
表面化したのではないかと疑い、
こんなに短いニャン生なら、
好きな物を食べさせるべきだったと悔やんだ。

たまちゃんがガンだと分かった時、
元々食が細く好き嫌いの多い子だったが、
もう骨と皮だけのガリガリの状態になり、
口に出来る好物なら、
海老だろうと猫用ミルクだろうと、
何でも食べさせなきゃ死んでしまうと感じた。
しかし、それでも尚獣医からは、
健康に悪いからと、キャット・フードのみを
与えるように言われていた。
結局やはり安楽死させるしかなく、
せめて死の当日位は、大好きな海老を
食べさせてやりたかったと悲しかった。

友達が、猫じゃないけど、犬を癌で亡くした時、
やはり食事について同じようなことを獣医に言われ、
好物を与えることが出来ず、結局後悔した。

確かにキャット(及びドッグ)・フードには、
人間の一般的な食べ物からは摂取出来ない
猫が必要とするミネラル・ビタミン類が、
全てバランス良く含まれていると言われる。
獣医が指示するダイエットは、
動物学的&栄養学的には正しいのだろう。
しかし、理屈では納得出来るが、
それとは別に心情的に飲み込めないのが、
親心と言うものかも知れない。

ポコは今13歳で、歳の割には至って元気だが、
猫としてはどう考えても老齢だ。
もし糖尿病や歯に問題が起きたら、
医療費が半端なく高く付くし、
何より本ニャンが可哀相だから、
食べたがる物を何でもバカスカは与えられない。
しかし、これからは食事制限は底々にして、
時々は好物を与えて、
余生を楽しんで貰いたいと思っている。
弱って食事が出来なくなって
痩せ細る猫を見るのは、もうトラウマ的に辛い。
しかし、好物を嬉しそうに食べる猫の姿は、
何にも換えがたい幸せの象徴なのだから。




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by piyoyonyonyon | 2017-01-24 15:07


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