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イギリスの埋葬法

厳格なキリスト教徒ユダヤ教徒、
イスラム教徒等の宗教的理由から、または
太り過ぎて遺体が火葬炉に入らない場合を除き、
イギリスでも埋葬法は今やほとんど火葬だ。
その率70%以上と、欧米では破格の高さらしい。
因みに、カソリック国ハンガリーでも、
今は土葬と火葬が半々だそうな。
墓地不足は、多くの国で深刻だから。

火葬場は、英語で「crematorium」と呼ばれる。
地図に火葬場マークが掲載されているので
確認してみたら、大都市を除き、
大体50km毎に一箇所と言った具合か。

イギリスの火葬場は、大抵葬儀場も兼ねている。
イギリスのドラマ内で見掛ける葬式は、
大抵教会で行われるが、実際には
それは毎週日曜日教会に通うような
余程熱心なキリスト教徒に限ったことで、
現代なら、この火葬場付属の礼拝堂で
行われるのが普通らしい。

驚きなのは、葬儀、及び火葬が、
死亡の2~3週間後に行われること。
夫の叔母の葬儀も、死後22日目に行われた。
日本と比べると、ただでさえ家族を失って
ショックで辛い、そんな中葬儀の予定を
組まねばならない遺族にとって、
この余裕ある日程はせめてものように思える。

しかし、死後2~3週間って、例え冬でも
死体傷んじゃうだろうと心配するが、
「mortuary」と呼ばれる大規模な死体安置所が
大抵病院内か付近に設けられ、火葬まで保存されるそうだ。
その間、冷蔵か冷凍かエンバーミングされるのかは不明。
とにかく、遺体が自宅に戻って来ることは、
現代はまずないらしい。

また、日本と異なる点は、「遺骨」ではなく、
形の全く残らない「遺灰」になること。
多分火葬炉の火力自体が、
日本のより遥かに強い仕組みなんだろう。
当然、日本のように家族が骨拾いをする習慣はない。

遺体の収まった棺は、最終的に職員に寄って
カーテンの奥に運び込まれれば、
もうそれ切り見ることはない。
日本と違って、遺族・参列者が、
遺体の炉に入って行く様子を見送るどころか、
火葬炉自体を目撃することはない。
火葬炉は、地下に設置されているらしい。
そして火葬後を待つ必要もないから、
そこで葬儀は終了。全員火葬場を去る。
後は、参列者で軽い食事会をするだけ。
遺灰は当日ではなく、多分数日後に受け取るようだ。

墓地は、日本同様に不足していて高い。
共同墓地(cemetery)と
教会の墓地(church yard)があるが、
教会に埋葬が許されるのは当然信者だけ。
しかし、元々「遺灰」なので、
現在は散骨(散灰だけど)も一般的らしい。
個人の意思にも寄るが、
火葬場の敷地には散骨専用の場が設けられ、
その場合遺族は、記念碑を置いたり、
記念の植物を植える。
また海や湖や川、丘の上なども人気。
散骨場所に、特に法的な規制はないらしい。




by piyoyonyonyon | 2017-02-26 15:03


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