猛暑

ハンガリーの友人にとって、夏は過酷な季節だ。
元々ハンガリーは、寒暖差の非常に大きい内陸国で、
夏の気温自体は東京と大差ない。
勿論湿度は日本とは比べ物にならない程低いのだが、
気温が30度を超えると、
湿気が少ないから暑くても然程気にならない♪
ってな事はさすがにない。
肌がヒリヒリして、やたら喉が渇くだけ。
その上、近年は益々暑くなって来ており、
しかも友達は西向きの4階のアパートに移り住んでいる為、
ここ数年の夏の暑さは殊更耐え難い。

益々暑くなって来たと言うのは、
気温が上昇していると言うよりも、
暑い期間が長くなって来ているからだ。
今年なんて、既に5月から真夏並みに暑かったらしい。

彼女のアパートにエアコンはない。
夜でも30度を越える日が数週間は続き、
これでは安眠出来る訳がない。

友人が暑さの苦情を訴える度に、
私は遮光遮熱カーテンを買う事を勧めたり、
寝る際に氷嚢を使うのを勧めたり、
冷たい食べ物のレシピを教えたり
(ハンガリーにも冷たいサクランボのスープ等はあるが、
涼への探究心は、日本が一番熱心)、
素麺や蕎麦を送ったり、言葉で色々慰めたりしたものだ。
しかしそんなもの、やはり文字通り焼け石に水。
根本的な解決策は、エアコンを設置する以外ない。

ハンガリーの一般家庭では、
今までエアコンは一般的ではなかったが、
この近年の気温上昇に伴い、
必需品になりつつあるらしい。
だが、高い。日本でも安くない買い物だけど、
ハンガリーには自国で家庭用エアコンを
製造しているメーカーがない為、
輸入品(主に日本のメーカー)に頼るしかなく、
更に高級品であるようだ。

そんな高いエアコンをもし買ったなら、
当分旅行には行けないくなるとの理由で、
今まで友人はエアコンを買おうとはしなかった。
彼女は旅行が大好きで、夏休みは近隣国に一週間程度、
その他にも度々国内旅行する事を
何よりも楽しみにしている。

しかし、たかだか一週間の旅行の為に、
数ヶ月間のクソ暑い夏を我慢しなければ
ならないのはナンセンスだ。
そもそも健康に悪い。
案の定うちの旦那は、暑さで良く眠れない日が続き、
体力が落ちて夏風邪を引いた。
(その後、暑い夜は階下のソファで寝るようになった)

例え室内でも、余りに暑いと熱中症になると聞くし、
これから年々暑くなる可能性が高いし、
更に我々は年老いて益々暑さに弱くなるしで、
暑さは深刻化して行く一方である。

それで今年、また友人が暑いとボヤいた時、
「もう旅行を諦めてでも、
エアコンを買うしか解決出来ないよ。
私が言えるのはコレだけ」とビシッと言い切った。
すると友人、「その通りだわ…。
買うしかないわね」と、ついに腹を括った。

しかし、今年の5月からのハンガリーの異常な暑さには、
多くの人が耐え切れなかったようで、
同様にエアコンを買おうと殺到し、
エアコン設置業者は、6月で既に予約がいっぱい。
この夏は、最早受注出来ない状態になっていた。
この猛暑も、エアコン無しで耐えるしかない…。




[PR]
by piyoyonyonyon | 2018-07-28 15:06


独裁者達の最期 >>